真面目な子ほど「ちゃんとやらなきゃ」と言う。姿勢を正して、声のトーンを整えて、受け答えも丁寧にする。見ていて安心できるし、大きなミスも少ない。店としてはありがたい存在だ。
でも不思議なことに、そういう子ほど早く疲れてしまう。理由は簡単で、“常に正解でいようとする”からだ。相手の顔色を読み、空気を読み、自分の言葉が変ではなかったかを後から何度も反芻する。それは努力だけれど、同時に消耗でもある。
この仕事は、完璧さより余白が効く。少し笑う、少し崩す、少し素を見せる。そのくらいがちょうどいい。きっちりしすぎると、逆に壁になることもある。
うまくやるより、続けられる形を選ぶ。
長く残るのは、完璧な一日よりも、無理のない毎日だ。


