── 文・店長 亀之助(年齢非公開・昭和の生き残り)
やぁやぁ皆さん、おはようさんでござんす。
風俗歴ウン十年、見た目はただの小太り、心はまだピンクな店長・亀之助でござんす!
さて、今日は朝からワシの心臓が飛び出そうな事件が起きました。
あまりにビックリして、朝からタバコを3本連続で逆にくわえたくらいじゃ。
5年前の話やけど起床9時、出勤0人。
「ん?今日は5人出勤やろ?……あれ?誰も来とらんやないけぇ!!」
まずはLINEを確認。
……既読、ゼロ。未読、ゼロ。通知、ゼロ。
スマホが壊れたかと思うレベルの静けさじゃ。
不気味なくらい誰も反応せん。まるでホラー映画の序章や。
ワシ、走る。
こうなったらジッとしてられん。
50代の肉体にムチ打って、チャリ爆走よ。
嬢の一人に電話したら「店長ぉ…今日出勤やったん?うそぉ……」
もう一人は、「夢の中で出勤してた気がするんだけどなぁ」とのたまう始末。
夢で出勤されても、お客さんに夢しか与えられんじゃろがい!!
結果:寝起きでもプロはプロ。
まぁなんやかんやで、昼前にはなんとか2人到着。
寝ぐせついたままでも、嬢たちはピシッと接客しよる。
あの切り替えの早さは、ある意味プロフェッショナルじゃな。
店の中では笑顔、バックヤードでは「ああああほんまごめんなさいィィ!!!」と嬢たちの土下座ラッシュ。
その姿は、さながら謝罪芸人じゃ。
教訓:目覚まし時計は昭和式が最強
令和の目覚ましは、優しすぎてあかん。
「おはようございます♪起きてください♪」なんて声じゃ、嬢は起きん!
ワシが若い頃は、鉄のベルが脳天直撃するアレで毎朝叩き起こされとったんじゃ!


