1862年のこの日、生麦事件が発生しました。麦を取り合って争ったんだろうか、などと思っている人もおられるかもしれません。
これは江戸末期に、生麦村という場所で起こった事件で、数名のイギリス人騎馬がすれ違いざまに、薩摩藩の島津久光一行の列に割って入ってしまい、言葉も通じないこと・勘違い、から刃傷沙汰になった事件です。
これぞまさに文化の違いから起こってしまったものですが、イギリス人にしてみたら何をどうしろと言っているのか、意味が分からなかったことでしょうね。
薩摩藩士は身振り手振りで「馬を下りて道をあけなさい」と伝えた。しかしイギリス人にすれば「わきを通れ」という意味だと思い込んでしまい、そのまま脇を通過しようとしたんだそうです。
しかし大名行列は道幅いっぱいに広がっており、結果すれ違う時に、割って逆行することになってしまいました。ここでも藩士にかなり言われたそうですが、なんだか分からず引き返そうとしたり、うろうろしてしまう状態となり、ついに斬りかかられてしまい死者を出してしまった痛ましい事件です。
生まれ育ちが違えば、必ず考え方や価値観が違います。いや、生まれ育ちが同じ兄弟ですら違うのですから、他人だとどうしようもなく違うのは当たり前のことです。
人が集まれば価値観は十人十色です。それを「自分が正しい。お前は間違えている」などと考えるだけ無駄です。その違う価値観を受け止め、自分の新たな知識、感性とする方が遥かに得策です。
会社は多様性(ダイバーシティ)の塊です。今日も心を広く持って業務にあたって下さい。