雨の日の運転って、なんだか心まで映し出す気がします。
ワイパーの速さを上げた瞬間、
なぜか胸の奥までざわついて、落ち着かなくなる。
急がなくてもいいのに…
ただ前を見て、静かに進めばいいのに。
ワイパーのリズムが速くなるたび、
自分の気持ちまで急かされていく気がするんです。
雨の音、窓を打つしずく、
それだけで少し心細くなる夜もある。
視界の向こうが曇って見えないのは、
もしかしたら心の中が少し曇ってるからかもしれませんね。
それでも、ワイパーが動くたびに
少しずつ前が見えてくる。
どんなに濡れても、
ちゃんと進む道はそこにあって
焦らなくても大丈夫だよ、と
雨が優しく教えてくれているような気がします。
だから今夜は、
ワイパーを少しゆっくり動かしてみよう。
慌てなくていい、
泣きたい時は、雨のせいにしてもいい。
そんな風に、雨と一緒に心を休ませる時間も
きっと必要なんだと思うのです。



