

中性脂肪を下げる運動とは?筋トレと有酸素運動・生活習慣の注意点を解説
ダイエットを頑張っているのに、なかなか効果が出ないと感じていませんか。
成果が出ない理由の1つは、中性脂肪の増加かもしれません。
中性脂肪が増えやすい生活習慣を続けると、体型の崩れだけでなく、生活習慣病のリスクが高まるなど、体に様々な影響が出てしまいます。
そこで注目したいのが、筋トレと有酸素運動の組み合わせです。
今回は、中性脂肪を下げる有酸素運動と筋トレの紹介と、中性脂肪が上がってしまう原因を解説します!
目次
中性脂肪が上がってしまう原因
中性脂肪とは、体内の脂肪の1つで、活動のエネルギー源になるものです。
増加しすぎると、肥満や動脈硬化のリスクが高くなり、ときに心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる疾患につながる可能性があります。
本人の自覚がないまま蓄積されることが多いため、健康診断などで初めて高数値が発覚するケースも珍しくありません。
どんな原因で中性脂肪が上がってしまうのか気になる方のために、代表的な3つの原因を解説します!
①運動不足
日常生活で運動不足が続いてしまうと、糖質や脂質を消費しきれず余っている状態になります。
エネルギー源として使われず余った糖質や脂質は中性脂肪に変わり、体内に蓄積されてしまいます。
デスクワークや車移動が中心の方は、まず1日の歩数を増やす工夫をしてみましょう。
エスカレーターを階段に変える、近距離の移動は徒歩や自転車を選択するなど、小さな工夫を続けることでも中性脂肪は減少させることができます。
日頃の生活でできる範囲の運動を増やしてみましょう!
②食生活の乱れ
運動習慣があっても、1日の消費カロリーを上回る食事を続けてしまうと中性脂肪は増えてしまいます。
農林水産省のデータでは、活動量が少ない成人女性は1日1400〜2000kcal、男性は2200±200kcal程度が食事量の目安とされています。
外食が続いたりスナック菓子を習慣的に食べたりしていると、カロリーオーバーして中性脂肪が増加してしまうので注意しましょう。
栄養バランスのとれた食事を意識して、摂取カロリーを抑える工夫が必要です。
中性脂肪を減らすためには、揚げ物やジャンクフードなどの高カロリーな食品を控え、煮物や蒸し料理など比較的ヘルシーなメニューを心がけましょう。
③アルコールの摂取
アルコールは体内に入ると優先的に分解され、残ったエネルギーが脂肪合成へ回りやすい性質があります。
つまりアルコールの分解中は糖や脂質を分解できず、残ったアルコールがさらに中性脂肪の合成を促進する悪循環になります。
とくにビールや甘味の強いカクテル類は糖質が多く、中性脂肪へ変わりやすいので注意が必要です。
中性脂肪を減らすためには、運動などで減少させていくだけでなく、アルコールを摂取する回数を減らして中性脂肪を蓄積させないようにすることも重要です。
中性脂肪を下げるには食事の見直しの他に運動も必要
中性脂肪を減らすためには、食事の見直しに加えて筋トレと有酸素運動を行うのが効果的です。
筋肉を動かしてエネルギーを消費し、基礎代謝を底上げしていくことで効率よく中性脂肪を減らすことが出来ます!
運動がおすすめできる理由
中性脂肪を効率的に減らすためには、筋肉をしっかりと動かす必要があります。
筋肉を動かすと基礎代謝が高まって消費エネルギーが増えるため、余分な脂肪を燃やしやすい状態を維持することができます。
中性脂肪が増えやすい人ほど、定期的な運動で血液中の脂質を燃焼させることが重要です。
日常生活に少しずつ運動を取り入れ、日々の消費カロリーを上げてみましょう!
筋トレと有酸素運動を合わせて実施するメリット
筋肉に大きな負荷をかけると、成長ホルモンが出やすくなります。
この成長ホルモンには脂肪分解をうながす効果があり、筋トレ直後はこの脂肪分解が活性化した状態になっています。
成長ホルモンが分泌されている状態で有酸素運動を行うと、効率的に中性脂肪を燃焼することが可能です。
筋トレと有酸素運動はそれぞれ個別で行う方もいますが、組み合わせることでさらに高い効果を期待できます!
筋トレと有酸素運動の順番
中性脂肪をより燃焼させるためには、筋トレの後に有酸素運動を行いましょう。
筋トレを行った後は成長ホルモンが多く分泌されるため、脂肪の分解が進みやすい状態になります。
その直後に有酸素運動をすると、脂肪がエネルギー源として使われやすくなります。
たとえば、スクワットやプランクなどで筋肉を刺激したあとに、ウォーキングやエアロバイクといった有酸素運動を組み合わせると効果的に中性脂肪を燃焼することができます。
時間がない日は短い筋トレでも構わないので、筋トレしてから有酸素運動という順番を意識して実践してみてください!
中性脂肪を下げる運動【有酸素運動編】
中性脂肪を落としたいなら、ウォーキングやエアロバイク、水泳などの有酸素運動を定期的に続けるのがおすすめです。
それぞれの運動を週3回程度取り入れると中性脂肪が減少しやすくなります!
ウォーキング
ウォーキングの魅力は、道具がいらず手軽に始められる点です。
とくに朝の時間帯にウォーキングすると、基礎代謝を上げやすいほか、日光を浴びることで体内時計のリズムが整いやすくなります。
ウォーキングで基礎代謝を上げて脂肪燃焼するためには、30分以上歩くことと、やや息が弾む程度を意識すると効果的です。
慣れてきたら歩幅を大きくし、早歩きと普通の速度を交互に繰り返すとさらに中性脂肪を燃焼できます。
無理のないペースから始めて、自分に合ったウォーキングスタイルを見つけましょう!
エアロバイク(自転車)
エアロバイクは足腰にかかる衝撃が少なく、足腰に不安がある方や日ごろ運動をしない方でも挑戦しやすい有酸素運動です。
またエアロバイクには消費カロリーや移動距離を算出してくれるものが多いので、正確な運動量を簡単に把握することが出来ます。
エアロバイクも1回あたり30分以上を目安にし、徐々に時間を増やしていくと無理なく継続しやすくなります。
自宅にエアロバイクがない場合は、通勤や買い物で自転車を活用してみましょう。
ペダルを漕ぐ動きは太ももやお尻などの大きい筋肉を使うため、日常生活で効率よく中性脂肪を燃焼できます。
ペダルを漕ぐ際は、姿勢が乱れないように背筋を伸ばすのがポイントです。
まずは近所までの移動に自転車を使ったり、ギアが付いている場合は軽い負荷から始めたりしてみましょう!
水泳
水泳は、全身の筋肉をまんべんなく活用できる有酸素運動です。
水の浮力を利用するので関節への負担が少なく、足腰を痛めにくいというメリットがあります。
クロールや平泳ぎなど、さまざまな泳法を取り入れるとより多くの筋肉を使えます。
水中での運動は消費カロリーが高めなので、中性脂肪を減少させるのに効果的な種目です。
たとえば体重50kgの方がゆっくりな平泳ぎを1時間続けると、約300kcal消費できます。
息が上がりすぎない範囲で、1回あたり30分以上泳ぐようにすると脂肪燃焼を促進できます!
中性脂肪を下げる運動【筋トレ編】
有酸素運動だけでは筋肉量が増えにくいため、基礎代謝を上げるのに限度があります。
有酸素運動に筋トレを追加すると、筋力がアップしてより基礎代謝が向上し、効率的に中性脂肪を減らすことができます。
筋力をアップして中性脂肪を減らすのに効果的な筋トレは、プランクとスクワットです!
プランク
プランクは主にインナーマッスルや腹筋を鍛えられるトレーニングです。
プランクのやり方を紹介します。
- うつ伏せになり、肩の下に肘を置く。
- そのまま肘とつま先をつけて体を持ち上げる。
- 頭からかかとまで体を一直線に保つ。
30秒体勢をキープして30秒休む流れを3セット繰り返します。
慣れてきたらキープする時間を60秒に伸ばしたり、左右交互に足を少し上げたりするとより効果的です!
プランクは、体幹のほかに腹筋や背筋、お尻の筋肉にも刺激が入るため、姿勢維持にも役立ちます。
スクワット
スクワットは下半身の大きな筋肉を中心に鍛えられるトレーニングです。
- 脚を肩幅よりやや開き、膝を外側に向ける。
- 太ももと床が平行になるまでゆっくり下げる。
- その後、ゆっくり元の状態に戻る。
太ももが床と平行になるくらいまで下げたら、そのまま少しキープし、ゆっくりと元の姿勢へ戻すと、より筋肉への負荷が高まります。
スクワットの最中はフォームを崩さず、呼吸を止めないよう意識するとケガや血圧上昇を防止できます。
最初は1セット5回ほどを目安にして、慣れてきたら回数やセット数を増やしましょう!
中性脂肪を下げるには食事の見直しも必要
中性脂肪を減らしたいなら、運動と同時に食事の見直しもしましょう。
1日の総摂取カロリーを守りつつ、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取していく必要があります。
筋肉の合成を助けるたんぱく質は、鶏肉や魚、大豆製品などから摂るのが効率的です。
とくに魚に含まれるDHAやEPAと呼ばれる栄養素は、不飽和脂肪酸の一種であり中性脂肪を下げる効果があるため、優先して摂取すると良いでしょう。
また、野菜や海藻類に含まれる食物繊維を適度に取り入れると、糖や脂質の吸収を抑える効果が期待できます。
カロリーが高いものや味の濃いメニューを控え、上記の食材を優先的に取り入れると中性脂肪を効果的に減少させることが出来ます。
中性脂肪を下げるためには運動と食事管理が大切
中性脂肪を下げたい方は、有酸素運動と筋トレの組み合わせが効果的です。
先に筋トレで成長ホルモンを分泌し基礎代謝を上げてから有酸素運動をすると中性脂肪をより効率よく減少させることができます。
運動の質を高めるためにも、たんぱく質や魚などの良質な脂質、食物繊維をバランスよく摂りましょう。
運動と食事で最も大切なのは、無理なく継続することです。
今回紹介した運動や食事で取り入れやすいものから始め、少しずつ中性脂肪を減らしていきましょう!