
🌬️高知の夏と関東の夏、その違いにじんわり気づき始めた話。
ここ二日間、まさに「夏日」と呼ぶにふさわしい暑さが続いています。
太陽はギラギラと容赦なく照りつけ、外に出れば数分で汗が噴き出してくるほど。
ちょっと歩いただけでTシャツが背中に張り付くような感覚がして、「ああ、もう夏が本格的に始まってしまったな」と、半ばあきらめにも似た気持ちになりました。
そんな中でふと頭をよぎったのが、「携帯扇風機、そろそろ必要かな?」ということ。
実は以前、関東に住んでいた頃には、夏のお出かけ時に欠かせない存在でした。
駅のホームで電車を待っているときも、人混みの中を移動するときも、常に蒸し暑い空気に包まれていて、扇風機の風だけが頼りだったんです。
当時は「持ってないと無理!」とすら思っていました。
でも今住んでいる高知では、その“必需品”の必要性を、実はあまり感じていません。
もちろん高知も決して涼しいわけではありません。日差しは強く、気温も高く、気象情報ではよく「猛暑日」という言葉が目に入ります。
それでも、なぜか体感としては少し違うんですよね。
一番大きな違いは、「風の存在感」です。
高知では、たとえ気温が高くても、風が自然と吹いていて、しかもその風が心地よい。
熱気を運んでくるというよりは、むしろ体の熱を逃してくれるような優しい風。
少し歩いて汗ばんでも、風に当たるとサッと体温が下がるような、そんな感覚があります。
思い返すと、関東では風が吹いていても、あれは“熱風”でした。
まるでドライヤーの温風を浴びているようで、吹けば吹くほど苦しくなっていたように思います。
風が吹くことがむしろ暑さを助長してしまっていた、そんな感覚が残っています。
高知の風はそれとはまったく違っていて、まるで自然の扇風機のように、やさしく肌をなでてくれる。
特に夕方になると、日中の暑さを静かに追い払ってくれるような、涼しげな風が通り抜けていく瞬間があります。
その瞬間に、ふっと肩の力が抜けて、「ああ、この土地の夏はこういう風にできているんだな」と、じんわりとした納得感を覚えるのです。
だからこそ、今はまだ携帯扇風機を買う決心がつきません。
便利なアイテムであることは間違いないのですが、高知に暮らす中で“自然の風に身を委ねる心地よさ”に、少しずつ惹かれはじめているのかもしれません。
季節が進むにつれて、また考えが変わるかもしれませんが、今のところは、この土地の風に助けられながら、夏をゆっくり味わってみようと思っています。
夏の高知を感じに当店へおいでくださいませんか。
みなさまのお越しをおまちしております。