
こんばんは、カツオ大好きO次郎です。
さて、本日から高知は待ちに待ったお祭りWEEKに突入しました。
街全体がどこか浮き足立っていて、商店街を歩けば提灯や旗が彩りよく飾られ、浴衣姿の人々が行き交い、すれ違うだけでお祭りの高揚感が伝わってきます。
屋台からは香ばしい焼きそばや甘いベビーカステラの匂いが漂い、思わず足が止まってしまうほど。通りのあちこちから笑い声や太鼓の音が聞こえ、歩くだけでも心が躍ります。
そんな中、私は今回、高知に来て初めて花火大会を体験しました。開始前はあいにくの雨模様で、「このまま中止になってしまうのでは…」と心配していました。しかし運よく、開始直前に雨が上がり、雲の切れ間からは星が顔を覗かせてくれました。しっとり濡れたアスファルトに街灯の光が映り込み、その上を浴衣姿の人々が行き交う光景は、それだけで絵になる美しさでした。
花火が打ち上がった瞬間、夜空が一気に光で満たされ、周囲からは「わぁ!」という歓声が響き渡りました。赤、青、金、紫と次々に色を変え、形を変え、まるで空の上で花が競い合うかのよう。胸の奥まで響くような轟音が遅れて届き、そのたびに観客全員の心臓が一斉に跳ねるような感覚がありました。
何年ぶりかにあの花火の音を耳にして、子どものころ、夏休みに浴衣を着て父や母と手をつないで見上げた花火の思い出が一気によみがえってきました。特に高知の花火は、市街地にかなり近い場所で盛大に打ち上げられるのが特徴です。ビルの谷間や川沿いの景色を背景に、花火が一面に広がる様子は、他の地域ではなかなか味わえません。
会場周辺は多くの人で埋め尽くされ、老若男女が思い思いに空を見上げていました。手を振り上げて写真を撮る人、肩車された子どもが歓声を上げる姿、そして静かに花火を見つめる年配のご夫婦——そのすべてが、花火の一部のように美しく感じられました。
年齢を重ねても、あの心臓に響く爆音と鮮やかな光には、特別な力があります。目の前の花火はあっという間に消えてしまうのに、その余韻は長く心に残り続ける。今年の花火大会は、自分にとって高知でのかけがえのない思い出のひとつとなり、この街で過ごす夏をより特別なものにしてくれました。