昨夜、少し不思議な夢を見た。
駅のホームのような場所で、
誰かの車に送られて降りたあと、
階段を登っていた。
ふと横を見ると、亡霊のような人たちが列になって歩いている。
老若男女、いろんな顔が並んでいて、
その中には、どこか懐かしい面影も混じっていた。
通り過ぎるとき、誰かが「逃げて」と告げた。
けれど私は怖くなかった。
むしろ、不思議な静けさに包まれていた。
“何を言ってるんだろう”
そう思いながら、ただゆっくりと階段を登っていた。
目が覚めたとき、
体が少し軽くなっていることに気づいた。
あの夢は、きっと過去の自分たちが見せてくれたんだと思う。
頑張りすぎていた頃、無理をして笑っていた自分、
そうした想いが“もういいよ、逃げていいんだよ”って
優しく背中を押してくれたのかもしれない。
夢って、不思議なものだ。
時に怖く見えるのに、
その奥にはちゃんと“優しさ”が隠れている。
夜の静けさの中で見たその夢は、
どこか心を洗うようで、
ほんの少し、涙が出そうになった。
人は時々、過去を引きずりながら歩く。
でもきっとそれも悪くない。
引きずるからこそ、優しくなれる瞬間もある。
今日もまた、少しずつでいい。
自分のペースで、
階段を登っていこう。
夢は、時に心がくれる“やさしい手紙”。
そしてその手紙は、
いつだって私の味方でいてくれる。



