人妻の雫　岡山店

皆さんこんにちは(*^^*)
本日の「岡山店ブログ」、担当の関くんです


昨日のブログの続きとなります♪
テーマは「明治文学」

昨日までの内容についてまとめると

明治文学の愉しみ方は
「時代の変化の捉え方」

文明開化によって新たな文化が入り込んできた明治時代
見たこともない食べ物や音楽、乗り物
そんな新たな文化が入り込むことによる
「新たな価値観」、「華やかな時代の幕開け」
を表現する作品もあれば

一方でそんな「新しいもの」を受け入れることに対する恐怖
そして「大切なもの」を失う事への警笛
を表現する作品もあります

そんな移りゆく時代の人々の心情や気持ちの変化を愉しむことが明治文学の味わい方だという話をしました！！




そんな明治文学
とてもここでは紹介しきれないほどの名作がたくさんあるわけです

代表的なものでいえば
福沢諭吉の「学問のすすめ」
夏目漱石の「坊ちゃん」
樋口一葉の「たけくらべ」
などなど
お札の人ばかりですね、はいww


これらの作品1つ1つ本当は紹介したいところですが
そんなことをしていると朝になってしまうのでww




今日僕が紹介する作品は

森鴎外の「舞姫」です



もちろん皆さん読んだこと
ありますよ、、ね？
当然ですよ、、ね？ww



舞姫とは森鴎外の処女作で
大まかなジャンルで言えば「恋愛小説」です





主人公は豊太郎
明治初期の時代のエリート官僚
幼いころから勉学に励み優秀な成績を収めて官僚になります
当時の「官僚」というものはそれはそれはエリート
まさに国を支えるとんでもスーパーエリート

そんな豊太郎は官僚の仕事としてドイツへ留学することになります


豊太郎は異国での「自由な空気」に触れることで「海外の雰囲気」を味わい
そして外国というものへの華やかさと明るさに心が躍ります
それまで勉強漬けの豊太郎
勉強をして頑張って国の言う事、世間の言う事だけを聞いて育ってきた豊太郎にとって
この外国という雰囲気はとてつもなく刺激的な環境でした



そんな豊太郎は現地でエリスという女性と出会います
エリスはとても貧困な家庭で育ちながら
貧しい暮らしをしながら働く舞台女優です
そんなエリスと恋をした豊太郎

これまで真面目に勉学一筋で暮らしていた豊太郎にとって
自由な空気が流れる海外という華やかさ
そして外国人女性との恋愛
まさに「幸せな海外生活」が始まります


ところが海外で羽をのばしている姿が同僚に密告されてしまい
豊太郎は「海外駐在」の仕事を解かれてしまいます

どうしたものかと悩む豊太郎でしたが友人の相沢がかけあい
官僚という職は解かれたものの、豊太郎は現地で通訳の仕事にありつけます



そして月日が経ち、
とある日
エリスは女優としての仕事中に突然食べ物を吐いて倒れます
エリスは妊娠をしていました

豊太郎はここで相当に頭を悩ませます
エリスを妊娠させてしまった豊太郎
しかし自分は海外に暮らしているだけで日本人
ここで一生を生きるのか
どうすればいいのか


そんな豊太郎は現状を、今の職を紹介してくれた相沢に相談します
相沢はここでに説得をします
相沢もまた明治のエリートとして海外にかかわりのある仕事をしており
・豊太郎を自分の仲間に紹介してドイツ語の翻訳の仕事にありつけるようにする
・その代わりエリスとは関係を断ち切れ
・エリスという存在は新しい仕事の同僚や上司に知れるといい印象をもたれない


当時では「外国語」を話せる人材というのは超エリート
日本に帰ってその仕事に就けば今の貧しさからは解放される
相沢は豊太郎の才能を認め、エリスを見捨てでも日本に帰ることが豊太郎のためになると思って説得をします

エリスとの恋の生活
貧しくはあるが暖かい日々に居心地の良さを感じる一方で
相沢からの「エリスを断ち切れ」
という言葉に動揺する豊太郎

そして豊太郎はエリスを捨てる決断をしました。



エリスと共に暮らすことはやめて遠い町で新たな生活を始めた豊太郎
だがそんな彼はそれでもエリスのことが気になって仕方がない
エリスにお給料を渡したり
そして手紙のやり取りを続けていた豊太郎

エリスは豊太郎に
「私を見捨てないで」という言葉も書くようになります





それでも葛藤に揺れる豊太郎でしたが
この話はここでエピローグを迎えます


豊太郎は新しい仕事で出世をしようとしていました
出世とは
ドイツ語の翻訳をする彼が
国の仕事として大臣に届いたドイツからの文章を翻訳すること
つまり大臣の専属通訳のような仕事です

つまり豊太郎は
海外生活をやめて日本に帰国をするということ

すなわちその決断はエリスとの完全な断ち切れを意味します


豊太郎はまだエリスのことが頭の中にありました
しかし現れた出世のチャンス
いや、業務命令

・海外での自由な雰囲気と華やかな世界観で愛する女性と子供と貧しいながらも幸せな暮らしをすること
・業務命令として愛するエリスと子供を見捨てて自分の道を突き進むこと

大きな決断を迫られた豊太郎
あの時と同じように相沢に相談をします

相沢の返答はあの時と同じでした
「日本に戻って出世の道を歩もう」

豊太郎はその言葉に何も考えることなく流されていき決断をするのでした。


そして帰り道の船の中で豊太郎はまた葛藤にさいなまれます
エリスを見捨ててしまったこと
あの時エリスと出会っていなければ

決断をしたのは自分であり
友人の言葉に流されて決断をしてしまったことを後悔する豊太郎



そんな日本への帰りの船の中で書いた豊太郎の手記がこのお話です。







さてざっとエピソードを書いてみましたがいかがでしたでしょうか？？
もやもやしますか？ww

僕もこの作品を初めて読んだときには
豊太郎への怒りというかもやもやと言いますか
最後まで優柔不断な彼の姿に憐れみを感じてしまいました😢


この作品が描かれたのが明治の初期

当時の日本はそれまで受け入れをしていなかった海外の文化が入りだし
今まで見たことがない文化が世間に入り込み
それとともに大衆は「海外へのあこがれ」を感じていました

見たことがない海外の暮らし
景色や生活
そんなものに興味があり、この舞姫という作品は当時の大衆にとっては
「華やかな海外の生活と国際恋愛」
がマッチして
少し難しい言葉で言えば「浪漫」を抱かせる表現が多く
それが大衆にヒットしました



現代の私たちからすればこれは何の変哲もない恋愛小説に映るのかもしれません

しかし私たちがきっと感じたであろう
・豊太郎へのもどかしさ

これがこの作品の本質なのです！！！



海外という世界がまだ浸透していない当時の時代背景
そこに加えて豊太郎という人物の
・生い立ち
・葛藤
・決断

これが合わさった時に
「舞姫」という作品が本当に言いたいこと

これが見えてくるのです！！



豊太郎が最後まで決断を友人からの意見に流されて決断をしたり
それでもエリスを見捨てきれないもどかしさがあったり

そんな優柔不断な豊太郎という人物こそが
森鴎外が私たちに伝えたい
「明治という時代の現れ」なのです！！


さあさあさあ
ここからがめちゃくちゃおもしろいところです！！！

ただの恋愛小説ではない
なぜこの作品がここまで評価をされているのか

気になってきたでしょー？www



読書感想文を書こうとしてるそこのキミ！！
ここからが本質だからね！！
豊太郎がクズだった
そんなことで終わらせてたら再提出になっちゃうよー？ww


ここからの本質を書いて
初めてやっと
「舞姫」の美学を味わったことになるんだからねー？ww




さて。
もう誰も読んでないでしょうww

明日はついにエピローグ
ここから舞姫のがち解説をさせていただければと思いますm(__)m

読みたい人だけ。。
読めばいいですから。。

 

以上本日の関くんブログでした



 

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