
昔々あるところに老夫婦が住んでいました。毎日おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけています。ある日おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が「ドンブラコッコ、スッコッコ」と流れてきました。この桃をおみやげにしようと思ったおばあさんは、桃を洗濯物と一緒にたらいに入れて持って帰ります。
夕方になって柴刈りから帰ったおじいさんは喜び、桃を両手に持って眺めていると、突然桃が中から2つに割れました。なんと力強い赤ん坊が、産声を上げて出てきたのです。夫婦は驚きつつも喜びました。
「桃太郎」と名付けられた赤ん坊はすくすく育ち、やがて日本中で一番強い少年に成長しました。ある日、外国の島々を渡ってきた人から「遠い海の果てには鬼ヶ島があり、悪い鬼が国からかすめ取った財宝を守っている」という話を聞き、桃太郎は夫婦に鬼ヶ島へ鬼を征伐しに行きたいと伝えます。夫婦は桃太郎にきびだんごを持たせて快く送り出しました。
道中、きびだんごと引き換えに家来にした犬・猿・きじが先導してくれたおかげで、桃太郎はあっという間に遠い鬼ヶ島へ。
門の外から犬が大喝し、きじが門番の目をつつき、猿が裏から城門を開けるなど大活躍で、いくじのない鬼の軍勢は総崩れ。鬼の大将もついに桃太郎に捕まり、剛力で首を絞められ苦しくてたまらず、宝物を差し上げますから命だけはお助けを、と降参しました。
桃太郎は家来たちと山ほどの財宝を積んで国へ帰り、桜の咲き乱れる中で名実ともに日本一になるのでした。
人々を苦しめていた悪い鬼が、正義感のある桃太郎に退治されます。
悪いことをするのはよくないという教訓が込められています。
また、桃太郎は、犬、猿、きじと力を合わせて鬼を倒します。
それぞれの得意分野を組み合わせて倒すさまはチームワークの大切さを教えてくれます。