
例えば手術した後が痛いなんて患者さん、よく来院します。その際レントゲンなんか見ると手術がミスっていることは多々あります。その時に医学的なことだけ言ったら「失敗してますよ。だから痛いのです。」となるでしょう。しかし、患者さんは自分の選択は正しかったと信じたいのです。最高の医者に担当してもらっていて最高の治療を受けていると信じたいものです。その希望を壊したらいけません。だから「その先生がうまいこと手術してくれたからこれぐらいで済んだんですよ。いい先生で良かったですね。」と言ってあげる方が救われます。救急外来なんかでも大腿骨が折れていると判断して人工関節置換術の準備していざ切開した時に折れていないことって結構あります。その時に何もせずに縫合して「開けてみたら折れてなかったので閉じました」と言ったらどうでしょう。傷口を見るたびに「何もないのに切られた」と思うことになります。それよりは折れてなくてもそのまま人工関節に換えて「手術、うまくいきましたよ。がんばりましたね」と言ってあげた方が救われます。
風俗でも一致するものがあります。「前の女性、最悪だった」なんてお客様が言ったとしても、お客様は自分が選んだ女性が間違いのない最高の女性だったと信じたいものです。それを壊すようなことを言ってはいけません。お客様に付いたら、「ひょっとしたら私じゃない女性に付いた方が楽しかったかもしれない。でも今日できることは精一杯させてもらうから」という気持ちで毎回着いたら、その積み重ねで人気が徐々についてくるものです。


