ケンタッキーの創業者、カーネルサンダース、ほとんどの人が知っていると思います。彼のなにがすごかったかというと発想の転換力です。ガソリンスタンドとレストランを合体させたような店をしていて成功していたのですが、道路の工事で店の前にあった道路がなくなってしまいました。客足が途絶えて閉店。ここまでは、まあある話ですがここからの発想の転換がすごいです。店が潰れて一文無し、当然新しく店を始める資金もありません。残ったのは何かというと彼の頭の中にあるレシピのみです。これを売ろう、と考えたのです。元々料理への情熱はすごい人です。彼の考えたレシピはフライドチキンだけではありません。彼の自伝を読んだことがあるのですが、自伝って普通は「私はいついつ生まれて・・・」なんて始まるのですが、彼の自伝は最初っから半分以上レシピです。クラムチャウダーをはじめ実に多彩なレシピが載っています。その中で、教えたら誰でも出来るけど教えなかったら彼の味にはならないものがフライドチキンだったのです。考えてみて下さい。圧力鍋で揚げ物するなんて危険なこと誰も考えないですよ。そのレシピを売り歩きました。レストランを訪れてはフライドチキンをオーダーし「ここの店のフライドチキンはあまり美味しくないですね。」と難癖をつけ「私ならもっと美味しく作れます。その情報を買いませんか」と提案するやり方でフランチャイズを増やしていきました。物がなくなったら情報を売れば良い。その発想であれだけのものを作りあげたのです。
ちなみに彼はフランチャイズ展開の権利を早い段階で手放しましたので、ケンタッキーフライドチキンで一番儲けた人はカーネルサンダースではなく、その後に権利を譲り受けた人です。しかし、そのことは彼にとってどうでも良かったみたいです。金ってどこまでいっても手段であって目的ではありません。目的を達成するために金がいる、という順序です。彼の目的は自分が美味しいと思う料理を人に知ってもらうこと。ですからフランチャイズ展開の道筋が出来たら早々に手放して、自分はイメージキャラクターとして世界中のケンタッキーフライドチキンを巡って自分のレシピ通り作っているかチェックするという役割に徹しました。そして日本人は真面目にレシピ通りに作るので日本が大好きだったそうです。



