
🎬『雷と炎と、ふたり』byIくん
―これは、一匹のポケモンと一人のトレーナーが、愛を知る物語。
雷が鳴り響く山奥、誰も近づかないといわれる「雷山(らいざん)」に、少年・カンタは一人で足を踏み入れていた。
目的はただひとつ。かつて世界大会で敗北した自分を超えるために、伝説と噂されるポケモン――トラカワに会うこと。
洞窟の奥、空気がぴりつくような静けさの中で、カンタはその姿を見つける。
炎を帯びた赤い尻尾と、鋭い金色の瞳。空気が一変する。
「お前が…トラカワか」
返事はない。だが次の瞬間、トラカワは全身に電撃をまとい、カンタに襲いかかる。
カンタもすぐさま応戦。だが、彼の技はまるで通じない。
数秒後、二人とも泥だらけになり、にらみ合ったまま膠着状態になる。
「強いな。でも、そんな目をしてるのは…俺だけでいい」
トラカワは唸るように鳴き、カンタに背を向けた。
それからというもの、カンタは山にテントを張り、毎日トラカワの姿を追った。
ときにバトル、ときに無視、ときには睨まれながら、少しずつ距離を縮めていく。
ある晩、大雨で川が氾濫し、カンタは足を怪我して動けなくなってしまう。
ずぶ濡れになりながらも、彼を助けに現れたのは、誰でもないトラカワだった。
焚き火の前で無言で寄り添うふたり。
カンタはぽつりと呟く。
「俺、怖かったんだ。誰かと本気で向き合うのが」
トラカワは何も言わず、そっと尻尾の炎をカンタの足元に近づけ、静かに温める。
ほんのわずかだが、彼の目に「優しさ」が宿っていた。
翌朝、カンタはトラカワにそっと語りかける。
「俺と一緒に行こう。世界を、もう一度見てみたいんだ。お前となら行ける気がする」
トラカワはしばらく黙っていたが、ゆっくりと前足を一歩踏み出した。
その後、二人は一緒に旅を始める。バトルでは息が合わずにぶつかることもあった。
命令を無視するトラカワに怒鳴るカンタ、そっぽを向いて去っていくトラカワ。
でも、それでもどちらも、本気でぶつかっていた。
ある日、森の中で野生のポケモンに囲まれた子どもを助けようとしたとき、
トラカワは自分を盾にしてカンタを守った。
「やめろ…バカ…そんなの、お前が死んだら意味ないだろ!」
その叫びが届いたのか、トラカワは雷と炎を合わせた未知の技を放ち、敵を一掃した。
カンタは、その背中を抱きしめて泣いた。
「ありがとう…お前が、俺の全部だよ」
その日から、トラカワはもう命令に逆らうことはなかった。
でもそれは、服従じゃなく、“信頼”という絆の証だった。
夕焼けの中、草原を歩くふたり。
トラカワがふと立ち止まり、カンタの顔をじっと見つめる。
カンタは、少し照れながら笑った。
「何だよ、改まって。…好きだよ、俺は。お前のことが」
トラカワは、優しく目を細めて鳴いた。
風が吹いた。雷山の空は、もうどこまでも晴れていた――
───
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