
『HUNTER×HUNTER × トラカワ』
―幻影旅団、沼津に現る?―
「ぐっ……ここ、どこら……?」
薄暗い廃ビルの一室で、トラカワは目を覚ました。
頬にはホコリ、口には干からびた肉まんのカス。
いつものようにコンビニ袋とタオルを抱えて、半袖短パンのままだ。
「昨日は確か……甘デジのリーチ外して、ショックで寝落ちして……。えっ、なんで廃墟におらが!? え、異世界?」
ガチャ。
ドアが開く音。
そこに現れたのは、奇妙な模様のスカーフを巻いた、細身の男。
「……誰だお前」
「うわっ、なんやその目つき!!怖ッ!!」
「……ノブナガ、誰かいたのか?」
奥からもう1人、タトゥーのような蜘蛛の刺青を見せた筋肉男が歩いてくる。
「あん? この中年、旅団のアジトで昼寝してたんだぜ。クモの巣張ったとこに迷い込んだってわけか」
「……まじで!?」
焦るトラカワ、慌てて手をあげる。
「ち、違うんさ!おらただのデリヘル店員なんだって!幻影旅団とか関係ねぇから!!静岡のラブパッション沼津店所属なんよ!」
「デリヘル……?」
ノブナガがまじまじと見つめる。
「“風俗のプロ”ってやつか。なるほど……フィンクス、これは尋問の価値あるぞ」
「拷問だろ、それ」
そこへ、気配を察して現れたのは――クロロ。
静かにトラカワを一瞥すると、こう言った。
「……お前、念能力は?」
「ね、念って……? あ、念のためにパチ屋のクーポンなら持ってるよ。3連休限定のやつ」
「……役に立たねぇ」
しかし、そこにマチが現れると、流れが変わった。
「ちょっと待って。こいつ……なんか変な経絡の通り方してる。
……あんた、過去に生死をさまよったことあるでしょ?」
「あるある!1パチで7万負けたときとか!あと天井単発食らった日とか!」
「…そういう意味じゃないけど……まあいいか」
マチが言う。
「こいつ、“不運を吸い寄せる体質”っぽい。
旅団の結界代わりに、しばらくそばに置いとく?」
「え、ペットかおら!?」
こうして、幻影旅団のアジトに“謎の中年・トラカワ”が加わった。
なお、2日後にはシャルナークの念アンテナが自動で外れるほど、トラカワの生活音(ゲップ・歯ぎしり・寝言)がひどく、旅団の会議室が一時閉鎖されたという。
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『沼津人妻花壇』
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