言葉の遣い方で違う印象を与えることはよくありますが、報道で使う言葉で、これは悪意に満ちてるなというものがあります。それは「ほのめかす」という言葉です。 よく報道で「殺人をほのめかす供述をしており」なんて言いますが、この言い回しを聞いてどう思うでしょうか。ほのめかす供述と言うと「やったかな~。やったと言われればやったような気もするし、どうだろうな~」なんて小馬鹿にした言い方をしている印象があります。コイツは全然反省してない悪い奴なんだぞ、という印象を強くするために「ほのめかす供述」なんて言っているように思います。
では実際にはどうかと言えば、ほのめかす供述をしており、という状況は「すいません。私がやりました」と認めている状況です。しかし、その裏付けが取れていない時に「ほのめかす供述をしており」という言い方をしています。確かに有名になりたいという理由で大きな事件の時はしばしば「自称犯人」が現れます。そんなので本当に逮捕されたらどうするんだ、と思いますが実際にいます。だから警察は慎重に裏付けをとります。その裏付けがまだ完全にとれていないけど被疑者が認めている状況、その時に「ほのめかす供述をしており」と報道しています。
しかし、これを知らない人が聞いたら「ほのめかす供述って馬鹿にしてるのか」と思うでしょう。それを知っていてわざと「犯行を認めていますが、現在裏付を調べています」と言わずに「犯行をほのめかす供述をしており」と報道していると思います。言葉のプロである報道機関がそれを知らないはずはないでしょう。言葉は凶器になるというのは本当だなとつくづく思います。



