イタリアンでピザを頼んだ時に「タバスコありますか?」って言うと「市販のタバスコは置いてませんが自家製の唐辛子オイルをお使いください」とドヤ顔で言われることがあります。本格的な店ほどその傾向が強いです。こうゆう対応をする店は「タバスコは工場で大量に作っているけど、ウチは手作りで丁寧に作っているんだぞ」「タバスコよりウチの自家製唐辛子オイルの方が断然美味いぞ」「タバスコだって!?チェーン店いけよ」こんなことを思っていることでしょう。でも、これは店の大きな勘違いです。まず手作りの物が必ずしも大量生産しているものより優れているとは限りません。市販で売っているタバスコソース、オーク樽の中で3年間かけて熟成させています。これ、普通に考えたら分かると思いますが、今は毎日すごい売り上げを生み出せているでしょうが、3年間熟成させるということは最初の3年間は売り上げがない、ということです。その間も人件費や設備の維持費はかかります。なんでそれが持ち堪えられたのか、大手だからです。イタリアンの店なんて唐辛子オイルばかり作っているわけではないので熟成にかけてる時間、数日からせいぜい1週間です。タバスコは熟成にじっくり3年間かけているから原材料は唐辛子、岩塩、ビネガーだけという非常にシンプルでも充分深みのある味わいになります。自家製のものは唐辛子オイルと言っているぐらいでそもそもオイルが必要です。熟成が短いからオイルを使わないとまろやかさが出ません。さらにそこに色々な香辛料を足すことになります。この違いはかけて実際に食べたら分かります。自家製の唐辛子オイルは色々な味がしますから「美味しいような気」はするかもしれません。しかし、タバスコをかけたものと比較して冷静にどっちが美味しいかを判断したらタバスコの方が美味しいと思うはずです。そもそもオイルでピザが油ギッシュになるし、素材の味を引き立てるというより辛さでコーティングする感じになります。
では、なぜイタリアンの店員はタバスコを馬鹿にしたような態度をとるのかと言えば先入観だけです。自分たちはこだわって唐辛子オイルを作っている。市販のタバスコと比べられるのも腹が立つ、という感じでしょう。だからちゃんとタバスコと向き合ったことがないのです。負けてるはずがないと思っているから。冷静に味わえば「これは敵わないな」と思うはずです。そして「こんなに美味いものが安価で市販されているならこれを提供して自分たちは料理に専念しよう」となるはずです。自家製の唐辛子オイルを使っている店にそんな話すると水をさすみたいになるのでこんなことを言うことはありませんが、美味しい料理を提供していて市販のタバスコを置いている店には、私はこう思っているという話をすることがあります。やはり同じようにみたい考えているみたいです。市販のもの、大量生産のものを馬鹿にする人、多いですが、市販で大量生産されているものはそれだけ多くの人が求めているものです。毛嫌いすると良いものと触れる機会を失うことになってしまいますよ。



